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行田で育ち、行田で学んで良かったと思える教育の実現

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〒361-0037 埼玉県行田市大字下忍2451番地

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学校研究

【令和3年度】
1 研究主題・副題
研究主題「すべての子どもが学びを楽しむ学習活動の創造」
   副題−一人一台端末の活用による主体的・対話的で深い学びの実現−
2 主題設定の理由
 本校は、道徳科の先行実施は、新学習指導要領の趣旨を先取りするものであり、「考え、議論する道徳」への質的転換を図る授業改善を進められれば、今次の学習指導要領改訂における「主体的・対話的で深い学び」に繋がる指導法を身につけられると考え6カ年にわたる道徳科自主研究に取り組んできた。
 昨年度、コロナ禍で様々な研修会等が中止される中、今次の改訂の目玉の一つ、プログラミング教育に視点を当て、数年先に現実となるデジタル教科書の活用に向け、教員一人一人のICT活用能力を高めていきたいと考えた。そして、2学期末、示範授業のオンライン配信・双方向でのやりとりができるようオンライン会議形式での講演会を実施した。
 他方、今年度の教育活動を考えたとき、外すことができない2つの対応がある。1つはスピード感を持って一気に整備が進んだGIGAスクール構想に基づく一人一台端末の学習環境への対応、もう1つは昨年度末に答申された「令和の日本型学校教育」の構築を目指して」〜全ての子供たちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びの実現〜への対応である。
 そこで、今年度からは、すでに整備された一人一台端末・高速大容量通信という教育環境を授業で存分に活かしながら、主体的・対話的で深い学びを実現し、すべての子どもが学びを楽しむ学習活動を創造していきたいと考え、本主題を設定した。
3 研究計画(案)
1学期 @配備されたタブレットを使いながら機能を学んでいく=何ができるか
A「令和の日本型学校教育」における学びのイメージの理解
2学期 @
A
3学期 @
A

【令和2年度】
1 研究主題・副題
研究主題「すべての子どもが学びを楽しむ学習活動の創造」
   副題−プログラミング教育による主体的・対話的で深い学びの実現−
2 主題設定の理由
 道徳科の先行実施は、新学習指導要領の趣旨を先取りするものであり、今次の学習指導要領改訂における「主体的・対話的で深い学び」を実現するために「考え、議論する道徳」への質的転換を図る授業改善を進めようと考え、自主研究に6カ年取り組んできた。実践研究の中で授業概要を『道徳科シラバス』で保護者に知らせて保護者参観の下、親子で一緒に考える授業、参観後は感想等を書いてもらい、道徳通信で全保護者に周知するという一連の流れが本校の授業スタイルとなった。
 本年度からアクティブラーニングによる指導法が必須となり思考力・判断力・表現力は「深い学び」ができてこそ習得可能と指摘されていることから、「論理的に考える力・人に伝える力を育むこと」を目的とするプログラミング教育に視点を当て、研修を進めていきたいと考え、本主題を設定した。
3 研究計画
第1学期:株式会社ヴィリング代表取締役 中村一彰様(STEM教育ステモン・探究型学習BOKENを運
     営する教育ベンチャー企業)・蓮田市立平野小学校教務主任 茂見知宏先生(平成29年度
     埼玉県長期研修生:県立総合研修センターでプログラミング教育について研究)の2名を指
     導者として招聘し、示範授業・講義をしていただき、本校教職員の資質を高めていく。
第2学期:先進的な実践校の発表会及び関連する研修会に教職員を派遣し、識見を高めると共に研修意
     欲を高めていく。
第3学期:令和2年度の全学年全教科の教科書を見ても、いわゆる『プログラミング教材』は片手程度
     にとどまっている。そこで、プログラミング的思考から育まれる「論理的に考える力」「人
     に伝える力」に視点を当て、年間授業の見直し、次年度から実践できるよう準備を進めてい
     く。
 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、研究計画どおり進めることができていませんでしたが、本年度第1回目の校内研修会を下記のとおり実施いたします。
1 期 日   令和2年12月10日(木)
2 日程等について
 (1)日程  13:55〜14:40=示範授業(蓮田平野小 教務主任 茂見知宏先生)
             ・第5学年図斉学級
             ・算数「17 多角形と円をくわしく調べよう」9分の3時間目
        15:00〜16:30=研究協議会
             ・参会者自己紹介、講師紹介
             ・授業構想について(蓮田平野小 教務主任 茂見知宏先生)
             ・講話、演習(株式会社ヴィリング代表取締役 中村 一彰様)
講話の内容は、
・プログラミング教育がなぜ必要か
・GIGAスクール構想の一人一台端末をどのように活用していけばよいか
・今後の教科再編成を含め、これからの教育の姿としてのSTEAM教育 等を予定しています。
上記研修会は、令和3年1月18日付日本教育新聞7面に掲載されました。
4 研修のまとめ
1 はじめに
 道徳科の先行実施は、新学習指導要領の趣旨を先取りするものであり、今次の学習指導要領改訂における「主体的・対話的で深い学び」を実現するために「考え、議論する道徳」への質的転換を図る授業改善を進めようと考え、自主研究に6カ年取り組み、実践から次の3つの指導法について効果が確認できた。
 第1には、道徳的価値の解釈と教材分析が教材をとおして子どもたちに考えさせたいことを明確にでき、ぶれない授業づくりに繋がることである。
 第2には、子どもを知り、一人一人の子どもを想定しながら発問を吟味することで子どもたちが自己を問い正し、人間の弱さや己の醜さを認めさせ、飾りのない自己を発見し、真実の声としての発言となり、心に響く道徳科の授業へと繋がたことである。
 第3には、道徳科授業シラバスの作成・配布→授業に参加→アンケートや感想記録→道徳通信で家庭や地域へ周知という一連の流れが保護者との連携を図り保護者参加型授業スタイルが確立できたことである。
 そして、これらの成果を基にいよいよ全面実施となった矢先、全国一斉の臨時休校措置、さらに延長、学校再開後も新しい生活様式を踏まえた教育活動を進める等、まさに経験したことのない予測不可能性を持った対応が続いていくこととなった。
2 研究主題設定の理由及び年度当初の研修計画
(1)主題設定の理由

 本年度からアクティブラーニングによる指導法が必須となった。思考力・判断力・表現力は「深い学び」ができてこそ習得可能と指摘されていることから、論理的に考える力・人に伝える力を育むことを目的とするプログラミング教育に視点を当てながら研修を進めていきたいと考え、本主題を設定した。
(2)年度当初の研修計画
 4月8日に学校が再開されることを想定し、昨年度末に研修計画を立てた。1学期は指導者を招聘して示範授業と講演会を実施し、2学期は先進的な実践校の発表会及び関連する研修会に教職員を派遣し、識見を高めると共に研修意欲を高め、3学期はプログラミング的思考から育まれる「論理的に考える力」「人に伝える力」に視点を当て、年間授業の見直し、次年度から実践できるよう準備を進めていくということが年度当初の研修計画であった。
3 コロナ禍の対応及び行田市GIGAスクール構想
(1)コロナ禍における本校の対応

 様々な制限の中で、6カ年の研究成果を活かすには、培ってきた成果の何を各教科の指導に活かせばよいのか検討を行った。その中で、早稲田大学大学院教授田中博之先生の論文には、教師の声かけが授業をアクティブに変え、主体的、対話的で深い学びに繋げられることが指摘されていた。
 このことを教職員に紹介すると「声かけの例で例示されているものは、すべて道徳の授業でやってきたこと」「道徳の授業の声がけを他の教科でも同じようにしていけば授業をアクティブ化できる」「これなら密を避けながら学習が進められる」と大変前向きに捉えられ、コロナ禍でも研究成果を他教科の授業に活かせる方向性が見えてきた。
(2)行田市GIGAスクール構想
 令和元年度に提言されたGIGAスクール構想は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策の中で取り組まれたオンライン授業や学習動画配信等により、各自治体は配備計画を前倒して今年度中を目指している。
 行田市教育委員会では、6月議会において一人一台端末の整備にかかる補正予算を上程し、可決された。担当者の説明では、夏季休業期間中に光回線工事を終了させ、12月中には全校に端末を配備、3学期からは授業活用が始められる計画を示した。まさにスピード感を持った対応である。この決定を教職員に伝えた際、「3学期から使えるようになるんですね」「子どもたちも喜ぶと思います」等、前向きに受け止められた。
4 具体的な取組
(1)校長からの情報提供

 研究主題を見直したものの、各種研修会がほとんど中止となり、また、学校に講師を招聘する研修も移動制限等から実施できず、放課後も清掃や消毒作業として時間確保をしたため、校内研修をほとんど進めていくことができない状況にあった。
 そこで、学校再開後1週間が経過したところで、校長から今年度からの授業と評価について情報提供をしたほか、文部科学省の小学校プログラミング教育の手引(第三版)の配布や小学校を中心としたプログラミング教育ポータル等を紹介することをとおして自主研究という形で進めていくこととした。
(2)令和2年度学校教育の情報化指導者養成研修(NITSオンライン研修)への参加
 (独)教職員支援機構では、「GIGAスクール構想の実現」を踏まえ、児童生徒1人1台端末の環境におけるICTの効果的な活用を一層促進するため、教師のICT活用指導力の向上を図るとともに学校や地域における学校教育の情報化を組織的に推進する指導者を育成することを目的として標記研修会を主催した。
 この研修会には県内から65名が参加し、市内からは本校情報教育主任が代表して受講。12月1日〜3日の3日間は、校内出張という形で受講、11コマの講義はすべてオンラインで配信され、指導者は文部科学省職員や大学の教授が担当しており、まさに最新の情報を収集することができた。なお、研修終了後は、研修成果を活かして本校のみならず行田市内各小・中学校の推進役としての活躍が期待されている。
(3)示範授業及び講演会
 1学期に実施計画を立てた研修会もすべて延期となっていた。今年度の状況を考えると数は企画できない。そこで、一流の指導者を招聘することで少ない研修の機会を活かすことができるのではないかと考え、12月10日(木)に示範授業と講演会を実施した。
 蓮田市立平野小学校教務主任茂見知宏先生による5年生算数「17.多角形と円をくわしく調べよう」の示範授業を依頼。事前にHour of CODEのアングリーバードを体験させておくよう授業者からの指示があり、授業前にブロックプログラミングの操作を体験させた。授業では、東京書籍EduTownプログラミング「多角形をかこう」を使いながら正多角形を描く方法を考え、正多角形の性質に着目して順序立てて作図を説明できることをねらいとした。
 協議の中での授業構想の説明では、プログラミング教育のねらいと共に@物事の組み立てを分解して考える力Aやるべきことを順序立てて考える力B試行錯誤して分析・評価する力がプログラミング的思考の具体であり、現行教科書で指導可能な教材について紹介していただいた。
 一方、講演会は株式会社ヴィリング代表取締役中村一彰氏に@プログラミング教育がなぜ必要かAGIGAスクール構想の一人一台端末をどのように活用していけばよいかBこれからの教育の姿としてのSTEAM教育の3点について内容を依頼した。
 講演では、自著『AI時代に輝く子ども』の紹介と共に社会が変化する中で教育はどのように変わっていかなければいけないのか、その1つの方向としてプログラミング教育を位置づけた。そして、これまでのプログラミング教育の実践と課題について紹介し、「AIとコラボする」という発想からプログラミング教育の意義と今後の教育の目指す姿を示してくれた。
 中でも、低学年におけるパソコンやタブレットを使わないプログラミング学習の紹介では、感嘆の声が上がった。なお、授業及び講演はWindows Teamsで各校にオンライン配信し各校の情報教育主任が自校で視聴した。また、質疑の場面では双方向でのやりとりができ市内の教職員もオンラインのやりとりを体感できた。
5 残された課題
 この報告集提出締め切りまでに授業実践の積み重ねができていないこと、さらに、前述した行田市GIGAスクール構想整備事業の遅れによりタブレット活用が次年度に持ち越されたため、課題は大いに残されている。
 他方、新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会で検討されている『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して〜全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現〜』も年度内には答申が出され、次年度以降の新たな教育の動きに繋がっていくことが見込まれている。
 いくらスピード感を持って矢継ぎ早に様々な指針が出されたとしても、子どもたちを直接指導するのは学校教育の場であり、我々教職員にかかっている。「今日を下忍の子のために!下忍の子の今日のために!」を合い言葉に一歩一歩着実な実践を積み重ねていきたい。
5 1年間の研修をふり返って
 本校では、新学習指導要領全面実施に当たり、昨年度までの6カ年にわたる道徳科自主研究の成果を活かすべく、校内研究主題を『すべての子どもが学びを楽しむ学習活動の創造』とし、副題を―プログラミング教育による主体的・対話的で深い学びの実現―と設定しました。
 道徳科の先行実施は、新学習指導要領の趣旨を先取りするものであり、「考え、議論する道徳」への質的転換を図る授業改善を進められれば、今次の学習指導要領改訂における「主体的・対話的で深い学び」に繋がる指導法を身につけられると考えました。
 そして、『プログラミング教育』に視点を当てたのは、1つは今次の改訂の目玉であること、1つは昨年度末段階では一人一台タブレット配布が数年先(国は令和4年度までに3人に1台の配布を計画)となっていたため、令和6年度からのデジタル教科書への移行にむけ教員のICT活用能力を高めていくことが必須となると考えたからです。
 しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大は、後者の計画を大きく前倒ししました。行田市においても、昨年9月の段階では12月中に各校配布、3学期からの授業活用という計画となりました。
 一方、3ヶ月にわたる臨時休校及びコロナ禍における研修会等の中止により、当初、1学期の、それもなるべく早い時期に計画していた今回の研修会を12月10日に実施することができました。
 示範授業を行ってくださった蓮田市立平野小の茂見先生は、平成29年度埼玉県長期研修生としてプログラミング教育について1年間研究に取り組まれました。また、講演を行ってくださった中村一彰さんは、8年も前からプログラミング教育・STEM教育で起業された方、つまり、プログラミング教育の第一人者といっても良い方です。
 一流のお二人を本校にお招きし、本校だけの研修で終わらせるのではなく、是非、行田市内にもその成果を伝えたい、市内の先生方を感化していただきたい、そう考え、示範授業のオンライン配信及びオンライン会議形式での講演会を企画しました。その実現に当たっては、市教委の須永指導主事の尽力無ければ実現することができませんでした。本当に感謝しています。ありがとうございました。
 さて、研修会を終え、来年度に向けて考えていることは、昨年度末は『プログラミング教育』に視点を当てながら研究に取り組んでいこうと考えていましたが、すでに一人一台タブレットの環境が整備されていること、そして、プログラミング教育の第一人者の話を聞き、1校の取組でプログラミング教育をさらに深めていくことには限界があると感じました。
 そこで、次年度からは、副題の『プログラミング教育による』を『一人一台端末を活用した』に変更し、タブレットを授業で有効活用し、主体的・対話的で深い学びを実現していきたいと考えています。
6 その他
(1)東京海上日動教育振興基金第37回教育研究助成事業
 平成26年度から取り組んできた道徳科自主研究について、研究の1つの節目として6カ年の取り組みについて論文にまとめて応募したところ、東京海上日動教育振興基金第37回教育研究助成事業において『学校研究の部』で表彰され、助成金をいただきました。
(2)弘済会キャリア教育支援事業
研究題目『行田市キャリアパスポート』を活用したふるさと学習の創造
 今年度から全面実施となった学習指導要領に「キャリア教育の充実」がはじめて明記された。具体的な将来設計を考える中学校との教育とは異なり、他人と協力する力を身につけさせる等、将来に向けて自分自身のキャリアを築く上で必要となる能力の育成に重点を置くこととなっている。
 『行田市キャリアパスポート』は、キャリア教育の充実を目的に小学校1年生からファイリングしたものを中学校へと引き継ぐための教材で、行事や授業での役割や頑張った点などを記録させ、担任や保護者がコメントを記して学年ごとにまとめ、A4版ファイルに綴じ込んでいくものである。※高等学校へは生徒が進学先に提出する
 本校では、キャリア発達に重要とされる『人間関係形成・社会形成能力』・『自己理解・自己管理能力』・『課題対応能力』・『キャリアプランニング能力』の4つの能力育成に向け、今年度から活用がはじまる『行田市キャリアパスポート』を活用しながら、体験活動の積み重ねをしていこうと考えた。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、子どもが目標を立てて成果を実感しやすい学校行事が相次いで中止されたことを受け、今年度は、当初の計画通りに進めることができなかった。そこで、実施できる体験活動には必ずキャリア教育の視点を組み込むと共に教科の学習活動においてもキャリア教育の視点をできるだけ組み込むよう工夫しながら実践していくこととした。
 例えば、例年、地域の方の協力を得ながら実施している「田植え・稲刈り体験」も体験に加え、農家の方から稲作に関しての年間の作業内容や工作の工夫点等について講話をしていただき、『職業体験』として位置づけ、その経験が「点」ではなく、今後の目標や頑張りといった「線」として繋がっていくようにした。
 また、音楽の合唱でも「支えるパートがあると主旋律がきれいに聞こえる」等の声がけを教員が行うことにより、自分の役割を子どもたちに自覚させれば、キャリア教育に繋がっていくと考えた。生活科における1・2年生合同で実施した「学校たんけん」・「おみせやさんごっこ」「下忍フェスティバル」では、2年生は1年生をリードすることを学び、1年生は2年生憧れて学習への意欲が高められるよう工夫した。
 キャリア教育を取り組むに当たり、当初、教職員から「小学校では早すぎるのではないか」という声も出された。コロナ禍にあり、十分な体験の積み重ねをすることができなかったが、子どもたち一人一人のキャリアパスポートには、体験の活動記録から自分自身の新たな発見という学びがきちんと記されている。
 小規模校の本校にとって、子ども同士の学びに加え、異年齢の子どもや地域の方々とのふれあいによる体験は学びを大きく拡げてくれることを今年度の実践をとおして実感した。子どもたちが予測困難な未来社会の中にあって、その創り手となれるよう成長して行くには、小学生の段階から、自分らしく生きるために必要な4つの能力を育成し、その学びを将来に繋げていきたいと考えている。
(3)弘済会『学び合い・高め合い』支援事業
研究題目『自分を見つめ、よりよく生きようとする子どもの育成』
 本校は、道徳科の先行実施は新学習指導要領の趣旨を先取りするものであり、道徳の授業を『考え、議論する道徳』へ質的転換が図れれば、各教科の学習でも、今次の学習指導要領における『主体的・対話的で深い学び』に繋がる授業改善になると考え平成26年度から6カ年にわたり自主研究に取り組んできた。
 一方、北本市立中丸東小学校の実践に学び、本事業を活用して取り組んでいけば、新学習指導要領全面実施にあたり、より道徳科研究の成果を他教科の授業改善にも繋げられるのではないかと考えた。
 自主研究の成果は次の3点である。
 第1には保護者参加型授業スタイルを確立できたことである。授業概要を道徳科シラバスにより事前に保護者に知らせ、保護者参観の下で実践し、授業後は意見交換を行い、その内容を道徳通信で全保護者に周知するという流れである。
 第2には実践の積み重ねからぶれない授業づくりへと転換が図られたことである。柱立てや場面絵にこだわるのではなく、道徳的価値の解釈と教材分析に主眼を置き、少人数での学級編成を活かし、子どもを知り一人一人の子どもを想定しながら発問の吟味にこだわった。
 第3には研修内容を指導力向上に繋げられたことである。本校では校内研修資料として8社すべての道徳科教科書を準備した。同じ教材でも教科書比較をすることをとおして新たな授業構想が生まれたり、自作教材の作成にも取り組んだことにより内容項目の理解や柱立てや場面絵の作成等、授業づくりの本質を学ばせる研修となった。
 今年度から学校研修課題をプログラミング教育にシフトしたこと及び新型コロナウイルス感染症拡大防止のため各種研修会等が中止になったことを受け、今年度の授業実践の中で昨年度までの研究がどのように活かされたかを確認したところ、次の2点が成果として確認できた。
 第1に様々な制限がかかったコロナ禍の授業において、道徳科で培ってきた子どもたちへの声かけの工夫を他教科でも行うことにより授業をアクティブ化でき、主体的対話的で深い学びに繋げられる授業展開ができたことである。早稲田大学大学院教授田中博之先生の研究を受け、目的に合わせて子どもたちへの声かけを工夫し、授業改善に取り組んでいった。
 第2にスピード感を持って整備が進むGIGAスクール構想への対応で最も重要なことは、プログラミング教育や授業でのタブレット活用のハードルを下げることだったが、自主研究で意識改革も進み、教職員が変化を前向きに捉えられていたことである。教職員が新たなものに挑戦しようとする場合、何よりも大切なのは「心と体のゆとり」であり、そのゆとりが次への一歩を踏み出す勇気を与えると考えている。
 今後の課題として、年度内の答申が見込まれる『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して』等、いくらスピード感を持って矢継ぎ早に様々な指針が出されたとしても、子どもたちを直接指導するのは学校教育の場であり、我々教職員にかかっている。「行田市公立学校適正規模・適正配置の基本方針及び再編成計画」を基に今後、市内の学校が統廃合され、数年先には市内唯一の小規模校となる本校。未来に生きる子どもたちを、今、学校で育てているのがわたし達の仕事であり使命であるという気概を持ち、下忍の子の育成のため「下忍の子の今日のために、今日を下忍の子のために」学校力を如何に高められるかが課題と考える。